極めて低含量の処方での含量均一性確保について

混合粉末内に薬物の凝集体が残ると、含量を大きく逸脱した錠剤が発生する恐れがあるため、解凝集工程を組み入れた混合プランが検討されます。薬物を効果的かつ効率的に分散するケーススタディをご紹介します

 

Part1にて、含量均一性確保向けのラクトース粒子設計と原薬の粒子径について、ご紹介いたしました。ご説明いたしました通り、適切な原薬の粒子サイズは含量均一性の確保効果につながります。これから、粒子サイズの適切な原薬を用いて、混合プランについて、ご紹介します。

混合プランを2つ例としてあげました。混合プラン1では、原薬と添加剤をキューブミキサーで混合した後、滑沢混合、打錠しました。混合プラン2では、タービュラミキサーを用いて、原薬と一部の添加剤を混合してプレミックスを作りました。それから、このプレミックスを篩過し、残りの添加剤を加え、キューブミキサーで混合した後、滑沢混合、打錠しました。処方のモデル薬物はパラセタモールで、賦形剤にはSuperTab乳糖あるいはPharmacel結晶セルロースを使用しました。

SuperTab® 11SDは、プラン1の場合、錠剤の平均含量が99%で、含量のRSD8.1%でした。それに対して、プラン2の場合、平均含量は101%で、RSD1.6%でした。プラン1に比べて、解凝集効果のある混合プラン2は、含量のバラツキを抑制し、含量均一性を確保できます。

Pharmacel® 102は、プラン1のグラフには錠剤の平均含量が105%で、含量のRSD30%であり、含量に大きなバラツキが見られました。それに対して、プラン2の場合、平均含量は98%で、RSD2.4%になりました。Pharmacel102は、直打用乳糖より流動性がやや悪いため、含量均一性を確保するために、解凝集効果のある混合工程が必要です。

SuperTab® 30GRの結果では、プラン1と2のデータにより、いずれの混合方法でも、均一な錠剤含量が得られました。これは、粒子の表面構造によって得られた高い流動性によるものと考えられます。混合する時に、SuperTab® 30GRは、原薬の凝集体を潰したり、原薬を隙間に付着させたりすることによって、錠剤の含量偏析を抑制します。また、直打しやすさのバーグラフにより、このような低含量処方の直打は容易に実現することを裏付けました。

以上のことから、SuperTab® 11SD, 30GRのような流動性のよい直打用添加剤は、凝集体をより分散させる効果があります。混合のプランニングでは、薬物の凝集体が残ると、含量を大きく逸脱した錠剤が発生する恐れがあるため、解凝集工程を組み入れ、薬物を効果的かつ効率的に分散することが必要です。また、多くの原薬は微粉化されたため凝集性が高く、この凝集体を分散させるには、高剪断混合を推奨いたします。

低含量処方の直打への対策に関する提案について、機能性直打用乳糖の使用を推奨いたします。また、原薬凝集体を効率的に分散させる混合工程が組み込まれていれば、他の乳糖グレードでも適用可能です。

以上は、含量均一性確保への対策 第2回目 効率的な混合プランの紹介となります。